これは先月開かれた抗加齢学会の研修会でのテーマです。(国立障害者リハビリテーションセンター;澤田先生)
適度な運動はあらゆる慢性疾患に有効であることは紛れもない事実ですが、何が効いているのか実のところはよく分からないのだそうです。そこで先生はこの適度な運動を「ラットの頭を上下に動かす」という実験でしらべてみました。
30分間ラットの頭を上下させたところ血圧が下がることが判明。これはラットを30分間走らせたのと同じ効果だったそうです。これを人にも同様に行ってみたところ、やはり血圧がさがりました。つまり頭が上下に振動するレベルの運動が有効なようです。そこでお勧めの運動は①軽くジョギング(少し早歩き程度でも可)②階段を下りる③プールでの水中歩行④バランスボールに座って上下運動
などがあげられます。「縄跳びはどうですか」と質問したところ、もちろんいいのですが今回の実験が30分間での効果発現なので少々しんどいかな、ということです。血圧降下だけでなく、糖尿病・肥満・認知症・うつ・不安症・慢性肝疾患なども動物実験で有効なデータがあるとのことです。室内で出来る事もあるので是非、毎日の習慣に取り入れてみてはいかがでしょう。