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NEWS&COLUMN

5周年

コラム

さわらび漢方薬局は4月11日で5周年を迎えました。5年間のうち3年余は新型コロナ感染拡大の時期でした。治療方法が確立していない未知の病ということで、むしろ漢方薬に初めて目を向けた方も多かったようです。実際に症状がひどくならずに回復された方が多く、その後も漢方のファンになられた方もおられます。

漢方のいいところは体の不調を“身体バランスの崩れ”ととらえて整えていくことで自力をアップしていくことだと思います。若い頃は何ともなかったことが、年を取るとあちこちに不具合がおこるといった場合にも強い味方です。治療の選択肢に漢方もあることを引き続きお伝えしていきたいと思います。

 

 

 

 

年頭のご挨拶令和6年 ~大寒の頃~

コラム

今年は新年のご挨拶もそこそこに元旦から大地震が起き、心休まらぬ年明けとなりました。

被災された皆様が一日も早く穏やかな暮らしを取り戻せることをお祈り申し上げます。

早くも明日は「大寒」。一年で最も寒い時期です。東洋医学の五行学説では冬は「腎」の機能が活発になる季節と考えます。

つまり来るべき春や夏に活動できるように滋養を蓄え、体を休めることが求められます。その為に早寝、ちょっと遅く起きる(日が昇ってから)。そして腎は寒さに弱く、体を冷やすとその機能が損なわれてしまいます。タンパク質豊富な肉や温野菜などを使った温かい食事をとりましょう。黒い食材(黒豆、黒ゴマ、黒きくらげなど)や適度な塩分も腎を守る為に必要です。

そこでお勧めなのが「お粥」。特に朝粥は目覚めたばかりの胃腸に優しく、温かいお粥が体温を上げ血行もよくなります。炊いたご飯で作れば時間も短く便利です。インフルもコロナもまだまだ油断できません。冷えに注意して春に備えましょう。

 

 

食卓を囲んでアンチエイジング・・・日本抗加齢医学会総会に参加して②

コラム

今回の総会でも「何をどう食べるのか」ということが議論されていました。その中で紹介したいのが“幸せホルモン”オキシトシンというホルモンについてです。オキシトシンはストレスを抑制する働きがあるだけでなく免疫力、記憶力や学習意欲を増加させると言われています。ただ残念なことに加齢とともに減ってしまいます。

このオキシトシンについて興味深いネズミの実験があります。ケージの中に1匹で飼育したものと数匹でいくつかのネズミのおもちゃを入れて飼育したものを比較すると、後者の方がオキシトシンの分泌量が多かったのです。またサルの集団においても、午前中にグルーミング(毛づくろい)をすると午後から餌を分け合って食べる行動がみられます。

つまり我々人間も、数人で食事を囲んでワイワイ楽しく食べることでオキシトシンの分泌を増やすことができるといいます。また食卓を皆で囲むことで料理と食材に関心が向き(マインドフルネス)、その食事がお誕生日などのお祝いの膳であったり感謝祭であったりという食を楽しむことにつながります。この食習慣こそが大事なことのようです。(#オキシトシン #幸せホルモン #日本抗加齢医学会総会)

 

 

 

目の血流を増やして目を守る…「大人も子供もお外で遊ぼう!」日本抗加齢医学会総会に参加して①

コラム

6月10日、11日と日本抗加齢医学会総会(東京有楽町国際フォーラムにて)に参加してきました。健康長寿を目標に最先端の発表の中から身近なものを紹介したいと思います。

まず、WHOによると近視の人口は2050年には50億にも達するとか。そもそも近視とは眼球が前後に伸びてしまい網膜の前で像が結ばれてしまうので物がぼやけて見えることです。この原因は網膜に栄養分を送る脈絡膜の血流が悪くなる「虚血」によって引き起こされることが分かっています。しかし、太陽光の中のバイオレットライトというのがこの虚血を防ぐこともわかってきました。

バイオレットライトが目に入ることで目の奥の血流が改善するなら脳の血流改善も期待できるのではないでしょうか。50年前の学童は1日平均3時間も外で遊んでいたそうですが現在は30分程度だそうです。太陽の光を浴びて外で活動することが鬱といった精神的な症状やフレイルなどのにも効果があるそうなので、ぜひ大人も子供も外で遊びましょう。

 

意外と不足しているかもしれないビタミンA

コラム

いよいよ新型コロナ感染症も5類に移行し皆がマスクを外して以前のように活発に生活する日がきています。また5月は紫外線も強く、これからはお肌にも注意が必要です。

ビタミンAは皮膚や喉・鼻の粘膜上皮を正常に保つ働きがあります。また暗いところで目が慣れるのも、網膜細胞や視神経におけるビタミンAの働きです。ウイルスから身を守る最前線ではビタミンAは大事な役目を担っています。

このビタミンAは鶏肉やレバーに多く含まれていますが、日本人はビタミンAの60%を緑黄色野菜のβ-カロテンから摂取しています。摂取したβ-カロテンは小腸でビタミンAに変換されるのですが、これが人によって個人差があり、うまく変換できないタイプの人がいることがわかっています。

さらに最近注目のビタミンDはビタミンAと競合することがわかってきたので、ビタミンDをサプリメントなどで多く摂取している場合はビタミンA不足が起こることもあります。八つ目鰻キモの油は天然の魚から抽出したビタミンAを多く含んだ医薬品です。目の乾燥、暗いところで見にくい、皮膚角化症(かかとのガサガサ)など気になる方はご相談下さい。#ビタミンA #ドライアイ #粘膜 #ビタミンD

4周年

コラム

本日、さわらび漢方薬局は4周年を迎えました。ようやく新型コロナも落ち着きを見せています。ご相談に来局された皆さん、感染しても漢方薬で事なきを得て回復されたり、かかった後の後遺症からも驚くほど元気になられた方もおられます。つくづく漢方薬の力を再認識しました。

今年度からは薬膳もしっかり勉強して、日々の生活に取り入れられるいいお話をこの欄で書いていきます。今後とも何卒宜しくお願い致します。

小正月~年頭のご挨拶~

コラム

早いもので年が明けて2週間。今日は小正月です。昔から小豆粥を食べる習慣があります。小豆「赤小豆」という生薬で水はけをよくしたり、清熱解毒の働きがあります。お正月でごちそうを食べた胃腸を休めるのに丁度いいでしょう。

新型コロナは相変わらず猛威を振るっていますが自衛策としては身体を冷やさないことです。食養生としては冬に収穫されるものや土の中に向かっていく根菜類(大根、山芋)などを積極的に摂りましょう。

冬は「腎」の季節といわれます。「腎」はアンチエイジングの要です。ここを温めて機能を低下させないことが大事です。今年もアンチエイジングと漢方の両面から考察をしていきたいと思います。どうぞよろしくお願いいたします。

「アルツハイマー病を防ぐには」・・・日本抗加齢医学会総会に参加して②

コラム

現在、超高齢化のすすむ日本ではアルツハイマー病にかかる人が増加しています。アルツハイマー病は発症する25~30年前からすでに脳の中では異変が始まっているのです。でも逆に言えば発症するまでの長い年月の間に手を打つことで発症を抑えたり遅らせたりできるということです。

そもそもアルツハイマー病の原因はアミロイドβというゴミのようなものが蓄積することですが、同時に脳内の微小血管に障害が起きることで発症します。この2つが揃って発症するのです。アミロイドβが溜まらないように排出させること、いかに血管を若々しく保つかが大事だという事です。では、何をすればいいのでしょうか。私達が日常生活で取り入れられることで現在、有効と言われるのは以下のようになります。

1.昔ながらの日本食。特に米・味噌・魚・緑黄色野菜・海藻・漬物・緑茶・きのこ・大豆と大豆製品・コーヒー

2.適度な運動と生活習慣病(高血圧、高脂血症、糖尿病)の治療。特に糖尿病の管理が重要。女性は血糖値の上昇によって受ける影響が大、との事。

3.アルツハイマー病の前段階(軽度認知障害MCI)では過度のアルコール摂取や難聴は悪化を早めることが判明。MCIの段階では正常域に戻ることも可能なので是非、適度なアルコール摂取と難聴を放置しないことを心掛ける。

50歳を過ぎた頃から取り組むことが勧められています。残念ながら発症した時にはすでに神経細胞は変性しており病態を改善するのは大変です。血管を元気に保つことは血流と大いに関係があり、末梢の細い血管までしっかり血流を保持することが大事です。漢方薬にはもともと「活血」という考えがあります。漢方薬にも期待できることがたくさんありそうです。

 

「日本食」はやっぱり「長寿食」・・・日本抗加齢医学会総会より①

コラム

2022年6月17日~6月19日まで日本抗加齢医学会総会が大阪で開催されました。そこで発表されていた内容で身近なものをご紹介いたします。

30年以上に渡って世界の長寿食を研究されている家守幸男先生の発表によると、魚や大豆食品が多い日本食や地中海食は脳卒中や心筋梗塞の発症を抑えているとのこと。1)魚に含まれるタウリン、大豆に含まれるイソフラボンの摂取が多いと心筋梗塞による死亡率を下げる。2)兵庫県での調査で魚・大豆の摂取が多い人たちは動脈硬化を防ぐHDLコレステロールが増加し認知症予防が期待される葉酸も多い。

ただ残念ながらこれらの人たちの塩分摂取量が多いことも判明。血圧上昇を招く塩分過多には要注意。そこで魚の塩焼きやお刺身の醤油はなるべく少なくする「適塩」で健康寿命を延ばすことが期待できそうです。

3周年

コラム

本日、さわらび漢方薬局はおかげさまで3周年を迎えました。昨年の2周年の時から今だ新型コロナウイルスの影響が続いていることを鑑みると、まだまだ人智の及ばぬことがあると、つくづく思い知らされます。

それでもこの2年間で分かってきたことも沢山あり、お医者さんが漢方薬を処方される例も増えているようです。

漢方薬や民間薬は長い歴史の中で使われ残ってきたものです。もっと日々の生活に活用できると思っています。これからも病気の改善・健康維持に役立てて頂けるようにお手伝いさせて頂きます。今後ともよろしくお願いいたします。