6月13日~15日に日本抗加齢医学会総会が大阪で開催され参加しました。
「老化は病」として積極的に治療するという研究が進んでおり「老化をワクチンで防ぐ?」という最先端の話題のテーマもありました。その中で普段の生活でも参考になる話題(テーマ)を紹介します。耳鼻咽喉科を受診した患者さんは81歳のおじいちゃんで元気もなくよぼよぼした印象とのこと。
患者さん:「先生、最近かあちゃんの飯が美味くなくて喧嘩になる」
先生:「味覚障害はないから、毎日同じものを意識して匂いをかいでみて」
半年後
患者さん:「先生、この頃かあちゃんの飯が美味くなったよ。先生に言われたとうり 毎日ポマードのにおいをしっかり嗅いでいたよ」
この方は自分の使っている整髪剤の匂いを毎日嗅いでいたら、ご飯もおいしくなり半年前の印象とは見違える程元気になっていたそうです。
嗅覚神経は他の神経と異なり直接、大脳辺縁系(扁桃体や海馬といった感情・記憶を主る)につながります。このことから記憶力の低下と嗅覚は関係があるらしいのです。嗅覚を鍛えることが記憶や認知機能の向上に役立つ可能性が示されています。自分の好きな香りを毎日嗅ぐ習慣なら出来そうですね。